他者を思いやる心

最近、新名字の言選集〈新時代編③〉を読んでいます。その中からの紹介です。

「自分だけの幸福も自国だけの平和もない」2020.6.6

他者を思いやる心や振る舞いが、どれほど自身の生命に影響を及ぼすか。あの過酷なナチス収容所の中で、奇跡的に生き抜いた人々を調査した結果がある。それによると、生存者のうち82%もの人が、餓死寸前になっても、わずかな食料を分け合うなどして、「周りの人たちを助けたいと思った」というのだ(ケリー・マクゴニガル)。

もちろん極限状態に置かれた人々の体験は、軽々しく論じられるものではない。が、それほど重い事実ゆえに、「人類の教訓」であることは間違いないだろう。

近年の度重なる自然災害、そして未曾有のコロナ禍を経験し、強く実感したことがある。それは、“自分だけの幸福や安全もなければ、自国だけの平和もない”ということだ。

きょう、生誕149年を迎えた初代会長の牧口常三郎先生は、軍事力や経済力を競う時代から「人道的競争」の時代に転換する重要性を訴えた。他を押しのけて己を利するーーその生き方の先には、人間の真の幸福も、国や地域の永続的な繁栄もない。

他者に尽くせば尽くすほど、自身の生命力が増す。自らも栄える。これが菩薩道の妙。自他共の幸福を目指す挑戦と連帯で、「人道的競争」をリードしていきたい。

今日は12月14日。すばるの月命日です。

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