温かい心

今夜、壮年部の唱題会がありました。いつもと同じ1時間。でも今夜はなおやが一緒に行ってくれました。うれしいね。目標の達成に向けて、がんばれよ!

さて、今日の仕事帰りに読んだ〈名字の言100選⑥〉からです。タイトルは『ドア越しの「対話」』。1996年8月2日の掲載です。

電車の中での出来事。40歳前後の男性が乗り込んできた。携帯電話を取り出し、部下らしい相手に横柄な態度で話し始める▼大声なので、否応なく耳に入ってくる。緊急な用でもないようだ。ひとしきり相手を怒鳴りつけ、二駅目で降りて行った。車内に嫌な雰囲気を残して▼その駅で、制服に二人が乗ってきた。近くのろう学校の生徒さんたちだ。次の駅で「さよなら」と手話を交わし一人が降りた。ホームを十数メートル進んだところで、何か気がづいたようだ。ドアが閉まったが、手に持っていた本を挙げて、電車の友に手話で会話した後、ホームの一人は手話で「ありがとう」と。電車の友も最高の笑顔と手話で応じた▼手話を勉強していなかったので、このドア越しの「対話」、数単語しか理解できなかったが、胸に温かなものが広がった。他の乗客も同じらしい。先程とはうってかわって、さわやかな顔をしていた▼「コミュニケーション」とは何だろう。ハイテク機器を持っても、相手や周囲の気持ちがわからない人もいる。ハンディがあっても、最高の笑顔で会話でき、相手だけでなく周囲の人にの心に、温かい思いを伝える人もいる。御書に「言(ことば)と伝(い)うは心の思いを響かして声を顕(あらわ)すを伝うなり」(563ページ)と仰せである。心に、優しさのいっぱい詰まった「対話の名手」となりたいと決意した、ある日の出来事だった。

Follow me!