豊かで幸せな時間
私には、仕事帰りの乗り換え駅にて、約3分間、電車の待ち時間があります。
私は、毎日その時間、ホームの端っこに追いやられた喫煙スペースで、一人煙草を吸います。
昴が亡くなって以降、私は煙草を吸いながら、空を見上げ、毎日毎日、藤巻亮太の「3月9日」を聴いて昴のことを思い出していました。
夏から秋、秋から冬になるにつれ、見上げる空は真っ暗になっていきました。喫煙スペースに他の誰がいても関係のない、一人きりの時間でした。
一人ぼっちの寂しく切ない時間。私のその時間に、最近変化が現れました。
先週金曜日の同じ時間、SOKAnetチャンネルのショートムービーを観て感動し、今日はその時間、ミスチルの「花の匂い」を聴いて、昴の息を感じました。豊かで幸せな時間でした。
昴が亡くなり仕事に復帰した昨年4月以降、昨年末までの9ヶ月間、その3分間は私だけの切ない時間となっていましたが、今後は、私だけの豊かで幸せな時間になりそうです。
花の匂い
作詞:Kazutoshi Sakurai
作曲:Kazutoshi Sakurai
届けたい 届けたい
届くはずのない声だとしても
あなたに届けたい
「ありがとう」「さよなら」
言葉では言い尽くせないけど
この胸に溢れてる
花の匂いに導かれて
淡い木漏れ日に手を伸ばしたら
その温もりに
あなたが手を繋いでいてくれているような気がした
信じたい 信じたい
人の心にあるあたたかな奇跡を信じたい
信じたい 信じたい
誰の命もまた誰かを輝かす為の光
“永遠のさよなら”をしても
あなたの呼吸が私には聞こえてる
別の姿で 同じ微笑で
あなたはきっとまた会いに来てくれる
どんな悲劇に埋もれた場所にでも
幸せの種は必ず植わってる
こぼれ落ちた涙が如雨露一杯になったら
その種に水を撒こう
人恋しさをメロディーにした
口笛を風が運んでいったら
遠いどこかで
あなたがその目を細めて聞いている
“本当のさよなら”をしても
温かい呼吸が私には聞こえてる
別の姿で 同じ愛眼差しで
あなたはきっとまた会いに来てくれる