今日の信仰体験がスゲえ
今日の「信仰体験」がすごいです。妻が教えてくれましたので、帰りの電車の中で2回読みました。2回とも瞼の奥から滲み出てきました。とても長いですが、その全文を貼らせていただきます。
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「いまだこりず候」はわしの命だで
自らを「がんの百貨店」と呼ぶ。豪快な笑い声を響かせながら、悲劇を喜劇に変えていく。上羽昇さん=丹後勇光支部、副圏長=は現在、6度目のがんと闘っている。
昨年10月、治したはずの肺に、がんが見つかった。医師は「最悪のがん」と表現した。手術はできず、抗がん剤治療に挑む。焦りがなかったことを、「われながらあっぱれ」と笑う。
かつては不安に揺れた。肺がん、前立腺がん、大腸がん、そして再発。手記には「生きることを諦めるぐらいしんどかった」と、葛藤がにじむ。
上羽さんが命に据えた御文がある。「いまだこりず候」(御書1056ページ)。突き付けられた余命宣告の衝撃を、圧倒的な題目の質と量で突き抜ける。唱題の声は、右肺の3分の2がないとは思えないほど、強い。緊迫の中、快男児の放つ言葉は躍動している。
「わしの原点は、信心したての頃だ。村の人に反対されてなあ。信心をやめさそう思うて、4人ほど来なっただ。わしが『皆さんも信心しなったらどうですか?』と言うたで、諦めて帰っただ。『いまだこりず候』が腹にあったで。それが本物か試されたんが、がんとの闘いだわ」
「あれはよう忘れんなあ。3年前の大腸がんの時、『2カ月もてばいい』て言われただ。『何言うとるだ。冗談でしょ』て聞き返したけど、命がさっと、あかん方に行ったなあ。病院から帰ったその足で、耕運機出してきただわ。収穫前の白菜とか玉ネギとか、らっきょうもあったか。女房が一人になると、どうしようもないで。畑を黙って整地したなあ。死ぬことに急いどったような感じでね」
「いかに苦しい地獄をさまよったか。晩になって、女房に全部伝えただ。ほいたら女房が、どえらいこと言うたわ。『お父さん、どうえ? いまだこりず候はまだ出てこんだか?』。完全に忘れとった。信心が魔に食い破られとったで。『お父さん、いまだで。頑張ろうかいな。私も頑張るで』。女房の一言で、ぱっと楽になった。世法から仏法に戻ったなあ。うちに宝はありゃせん。女房が宝だで」
「がんになったら誰でも『なんでわしが』と思うやろ。しゃーないわ。人間だで。でもそれが、元品の無明の正体だろうで。題目だな。池田先生があげる題目あげようで。だらだらした題目じゃなし、白馬が天に昇っていくような題目あげようで。その題目あげとったら見抜けるわ。魔は、すっと入ってくるでな」
「去年に『最悪のがん』と言われた時は、大功徳だと思いましたで。そうです。わしがちっとも困った顔せんだで、医者は何回も『最悪』言うた。『ありがとうさんです。おおきに。おおきに』。医者が不思議がっとったわ。どう言いますかなあ……。告知された瞬間、信じたな。わしを。“いらっしゃい。いらっしゃい。待っとりましたで”。そう思えた瞬間に、がんとの勝負は決着したろうで。一瞬の命を鍛えるための題目だ。退く心? ねえなあ」
「死ぬか生きるかいう時は、本気の叫びが出るもんや。いっつも心で、池田先生、先生いうて叫んどる。だから自然と命が強くなるわ。ほんまに感謝、感謝、感謝。もったいない。もったいない。戦わずに叫んでも駄目だで。池田先生には通じんわ」
「毎日、池田先生のことだけを考えるだわ。そしたら不思議と、人の欠点が目に付かんようになってくる。代わりに、人のええとこばっかりよう見える。題目あげとってもだな、先生の『負けるな! 負けるな!』いう声が聞こえてくる。第六天の魔王が恐れをなす声だ。先生とつながっとらんかったら、わしはとうに死んどる」
「世法を頼ったらあかんわ。もちろん常識的なことはせんならん。でも、ええ薬ができようとできまいと、題目だで。真剣に唱題したら、最高の治療はついてくるもんでっせ。わしらは仏法に生きとるだね。世法を支配せんな」
「御書は命だで。最近、なるほどなあと思ったわ。『然どもいまだこりず候』の直前、大事な御文がある。『流罪せられ命にも及びしなり』(御書1056ページ)。そこだ。命に及ぶことがあっても、『いまだこりず候』と信心で立てるかどうか。まさしく仏法の真髄だろうで。そこを気付くために、わしは6回がんになっただ」
「唱題は楽しいわ。楽しいもんじゃ。ありがてえ。長い時間、題目あげるのはえらい。えらいけど、喜んでやらにゃあ。そこに功徳が出る。そうでっせ。こういうことが起きて、題目の力ってすげえと思った時、ゆとりが出てきたわ。追われる立場から、追う立場になったな。わしは、いっつも笑っとろうが。外まで聞こえよう。だけん病魔に言うてやるだ。『ざまあみやがれ、こんちくしょう』」
「がんになった意味が分かったな。未入会の娘婿が、題目をあげだしたわいな。がんがわしの味方になったんでっせ。6回目がなかったら、こんな命になっとりゃせん。後ろから聞こえる娘夫婦の題目の声に、じんときた。わしは、こうなるべきだったんだ」
後記
直近の検査結果では、病状の悪化はない。だが快方もない。土俵際での緊迫が続く。ただ上羽さんは「その方がええ」と言う。「緊張感があった方が、題目が続くから」だと。「敵が本物だもんで、本物の戦いができるから」だと。
かみ締める言葉がある。26年前、がんになる前だった。大阪での会合の帰り道、偶然にも車中の池田先生から声を掛けられた。「お元気で」「頼むよ」。今、がんと向き合いながら、言葉の真意を問う。
上羽さんが生への執念を燃やすのは、死が怖いからでもなければ、自分の命が惜しいからでもない。いちずに証明したいからだ。「この体で信心のすごさを証明したいで、生きて、生きて、生き抜く」。その覚悟に、広宣流布の一歩前進がある。
抗がん剤治療と題目闘争は続く。喜悦の心で。(天)
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とにかく、すごい境涯です。
家に着いたら、写真入りの新聞読もっと。
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カラーやともっとよかったんやけどなー。