お母さん、ここでお題目だね
帰りの電車で「名字の言選集③」を読みました。掲載されている時期は2015年。感動の名字の言が並んでいましたが、中でも、2015年10月26日の『良書は 強く生きるための力になる』に感動しました。
ある婦人部員は、子どもに本を買ってやる経済的余裕がなく、代わりに自ら絵本をこしらえた。さるかに合戦や桃太郎など、おなじみの昔話を書き始めるが、途中で筋書きが変わってしまう。主人公が窮地に陥ると、決まって題目を唱え、ピンチを切り抜けるのだ。何度も読み聞かされた息子は、その場面になると言った。「お母さん、ここでお題目だね」
ある日、病院の検査で、婦人にがんが見つかった。“あの子を残して逝けない”。思い詰めて家に帰って、驚いた。母は病院に行ったと聞かされた息子が、唱題していた。「お母さん、ここでお題目だね」。涙で生還を誓った婦人は、息子と一緒に祈り、5年かけて病魔に打ち勝った。
あゝ。
電車の中で、もう一度読みながら入力していても、涙が止まりません。
みんなーーー
苦しいとき、
やっぱり、お題目しかないんやに。